「パラサイト」を観てきたけどネタバレできないから感想とか一切呟けないもどかしさをブログにぶちまける

先に言っておきますが見た人にしかわかんない話と、どちゃくそネタバレしてくから。


前評判の通り、ハラハラドキドキしてめっちゃくちゃ面白かったけど最終的な感想としては切なかった。
半地下の家族は、あの生活を貧しいながら家族仲良く楽しんでるように見えたのに、ほんの少しお金を得たことによって悪知恵が働いちゃって、家族を失ってバラバラになっちゃったことが切なかったなぁ
報いを受けたってことなんだろうけど、誰にだって平等に幸せになる権利やお金を得る権利があるのに、ほんのちょっとうまくいかないだけで、こんなことになっちゃうのかーって切なかった。
万引き家族を観たときも似たようなこと思ったな。

半地下で生活してる人たちはフィクションじゃなくて実際に居るってゆー事も胸が締め付けられる理由かもしれない。
賢くても明るくて優しい性格でも成功者になれなくてThe 学歴だけが唯一の、ものさしになる世界。

どんなにうまく紛れ込んでも拭えない染み付いた匂い。そのことを悪気もなく家族の前で話された時の父が二の腕で顔を塞ぐところ。恥ずかしさと惨めさを隠すようだった。
庭でパーティーをする人たちを部屋の窓から見下ろして自分はここに似合ってるかどうか尋ねる息子の表情。その意図がわからない上流階級の娘。
胸がぎゅーっとなっちゃった。

きっとわたしも生活の水準が上とか下とか、そんなこと普段あんまり気にしないで生きてるんだけど
自分でも気付かないうちに上に見たり下に見たり、見られたりしてるんだろうなって思ったし
自分より下層があることを知ったとき安堵してるんだろうな。
貧乏人の匂いの話、なんとなくわかるって思っちゃったもんな、、

地下の男がカステラ屋さんの経営がうまくいかなかったって話し始めたとき
半地下のお父さんと同じ境遇じゃん!あー どっちが半地下で、どっちが地下の生活送ってたかわかんないね。
どっちも半地下で地下であった可能性があったんだね。
ううん、お互い成功を掴んでた可能性だって 仲間になってた可能性だってあったんだー!うわー人生ー!!ってなった。
ちなみに地下の男が中川家礼二さんに似てて飲んでたタピオカ吹き出しそうになってしまったんだけど、共感してくれる人いますかw

ストーリーのこと以外では、全ての俳優さんの演技はもちろん(特になんでも簡単に騙されちゃう上流階級の妻の純粋なんだかちょっと頭弱いんだか微妙なところがリアルでよかった)
徹底した上と下を意識させるカメラワークがほんとに素晴らしかったなと思います。
そんな机の下におったら絶対バレるやろ、と思う場面も上流階級の人は下を見ないから全然気付かないとことか
なんとか家を抜け出して雨の中、半地下の家まで坂道を、階段を下って下って下って行くところとか。
掘り下げたらもっと上や下を意識させる映像トリックとかがいっぱいあるんだろうな。

好きなシーンは半地下の家で、息子が酔っ払いに水をかけに行ったあのシーンです。
貧乏でうまくいかなくてクソくらえの生活だけど家族が笑ってキラキラしてたやん。。

あとは妹が洪水で溢れる便器の蓋を制して一服するシーンかな。彼女は半地下の生活のこと、たぶんだけどそんなに悲観してなかったと思うんだよね。
だからこそ半地下ファミリーの中で唯一失われた命であることがしんどい。
ここのシーンでも首まで水に浸かって家を見渡すお父さんの顔は切なかった。ちゃんとお母さんのメダル持ってくとこ愛かよ。

桃のシーンの、映像美と素敵なBGMでスローを使ったりとかMVみたいなのに、やってることは悪いこと、ってゆーアンバランスさも良き。

こういうぐっとくるシーンをハラハラドキドキの前や後に入れてくるところ、そのあとに阿鼻叫喚なあのシーン、そして後日談のしっとりシーン
起承転結の構成がよくできててエンターテインメントとしても、ひとつの家族のドラマとしても見れるところが良かったです。
(まとめ方しょぼいw)


そんでパラサイト関連として友人にオススメされたポン・ジュノ監督の「殺人の追憶」も観たんですが、その感想もまた書けたらと思います。
すげー脳裏に残るシーンあって日中でもふと思い出しちゃう。怖いわァ(;A;)